障がい者と仕事

 「適材適所」という言葉があります。職場で当たり前のように使われるこの言葉は、「健常者」のものだけでしょうか? 

「健常者」でも、能力の長短、得意な仕事、苦手な仕事、伸ばせるスキルや可能性、は人それぞれです。障がい者の“障害”をまず特徴や個性ととらえてみると、だからこそ適した仕事があることがわかってきます。

基本的には健常者と同じように、適材適所で仕事ができます。

 

 たとえば、知的障がい者の場合、一度言っても覚えられない場合もありますが、きっちりと仕事の目的や手順を伝えれば、集中力や丁寧な作業が必要な仕事には力を発揮するのです。この場合、「きっちりと」とは何なのか、細部にわたって整理する必要があります。あいまいな表現や指示では混乱させてしまうからです。そして、慣れるまでは何度か根気強く指導してください。

 

 これは、今ある仕事を整理整頓し、指示や内容を見直すことにつながります。私どもが「障がい者雇用は、ただ『障がい者のために』行うものではありません。」とお伝えしたい根拠はここにあります。障がい者雇用を通して職場を考えるとき、 仕事の内容、時間的流れ・空間的構造について、誰にもわかりやすい伝え方・伝わり方になるよう整然と言語化していくことが求められます。

 

 これはまさに多様な人材が働けるよりよい職場にしていくことなのです。